血中尿酸値が7.0g/dlを超える人の健康状態について、高尿酸血症と定義される。高尿酸血症の人は肘・膝・足首の関節部、足先などに尿酸が結晶化し蓄積しやすい。蓄積した尿酸が炎症を起こす病気を痛風という。 ※急激に尿酸値が低下した場合に白血球が患部を攻撃することと関係しているか?
尿酸は代謝の過程で、肝臓でプリン体が分解されることにより発生する。プリン体は運動したり臓器を動かしたりするためのエネルギーとして体内で生産されるものでもあり、また核酸を構成する物質でもある。また細胞内に含まれることから動物・植物を問わず多くの食品に自然に含まれ、これらが代謝される時に尿酸が出来る。
健康な人間が一日で産生する尿酸は約700mgで、体内の尿酸は常に一定に保たれており、1200mg程度。血中尿酸値が高くなるのは、この一日で産生する尿酸が多くなるか、または排泄量が低下するかのいずれか(もしくは両方)が原因。
痛風の発作が起きてしまった場合はまず痛風発作治療薬で患部の痛みや腫れを取り除く。発作がおさまったら、尿酸値を下げる尿酸降下薬による治療を始める。
血中尿酸値が6.0g/dl程度になると、尿酸の結晶が融解し始めるので、まずはこの数値まで下げ、結晶が解けるのを待つ必要がある。しかし急激に尿酸値が低下することで白血球の攻撃を受けやすくなり(?)、痛風の発作につながることがよくあるため注意。尿酸降下薬を飲んで発作が起きた場合でも、薬をやめず飲み続けること。
また、血液をアルカリ性に近づける食品を摂ることで、尿酸の融解を促進することが出来る。ひじきやわかめなどの海藻類、ほうれん草などの野菜、干し椎茸等のきのこ類を積極的に食べること。
1日の摂取量目安は400mg。
痛風や尿酸が高い人に肥満、高血圧、高脂血症、心血管障害、脳血管障害、尿路結石、慢性腎臓病が多い事がわかっており、これらはすべて痛風の合併症と言える。