書籍「KINECT for Windows SDKプログラミング Kinect for Windows v2センサー対応版」では執筆当時(2015/5/21)の最新バージョンの開発環境を用いていますが、現在(2016/9/14)は執筆当時より新しいバージョンの開発環境がリリースされており、そちらを利用したい開発者もいると思います。
このドキュメントでは、サンプルプログラムを新しいバージョンの開発環境で動作させるための方法を解説します。
本ドキュメントは、新しいバージョンの開発環境における動作を保証するものではありません。
本ドキュメントは、C++のサンプルプログラムを最新バージョンの開発環境で利用したい方を対象にしています。
書籍記載バージョンの開発環境(Visual Studio 2013, OpenCV 2.4.10)を利用する方は、サンプルプログラムをそのままお使いいただけます。
サンプルプログラムで利用している"OpenCV 2.4.10"のNuGetパッケージには、Visual Studio 2015向けのライブラリが含まれていません。そのため、Visual Studio 2015向けのライブラリが含まれている"OpenCV 3.1.0"のNuGetパッケージに更新する必要があります。 (OpenCV 3.1 | NuGet Gallery)
また、C++のサンプルプログラムではATL(CComPtr<T>)を利用しているため、"Visual Studio Express"は利用できません。"Visual Studio Community"以上のエディションをお使いください。 (MFCとATL | MSDN Library)
At Writing Time | At Current Time | |
---|---|---|
Compiler | Visual Studio Community 2013 | Visual Studio Community 2015 |
Library | OpenCV 2.4.10 | OpenCV 3.1.0 |
Visual Studioのインストール
Visual Studio 2015は、標準ではVisual Cがインストールされません。
カスタムインストールでVisual Cがインストールされるように設定してください。
(Visual Studio 2015のVisual C++ | MSDN Library)
プロジェクトのアップグレード
本書籍のサンプルプログラムのソリューションをVisual Studio 2015で開く。
Visual C++のコンパイラおよびライブラリを最新バージョンにアップグレードするかどうかを確認するメッセージが表示されるため、メッセージに従いアップグレードする。
(旧バージョンのVisual C++からのプロジェクトのアップグレード | MSDN Library)
旧いバージョンのNuGetパッケージをアンインストール
ソリューションエクスプローラーでプロジェクトを選択、メニューから[プロジェクト]>[NuGetパッケージの管理]を押して"NuGetパッケージマネージャー"ウィンドウを開く。
NuGetパッケージマネージャーの[インストール済み]タブから"OpenCV"パッケージを選択、[アンインストール]を押してパッケージをアンインストールする。
新しいバージョンのNuGetパッケージをインストール
NuGetパッケージマネージャーの[参照]タブで"OpenCV3.1"と入力してパッケージを検索する。
検索結果から"opencv3.1"パッケージを選択、[インストール]を押してパッケージをインストールする。